Japanische Klassiker mit Furigana
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うえすぎけんしん
上杉謙信
吉川 英治
Lesen Sie 上杉謙信 (うえすぎけんしん) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 129.102 Zeichen · 256 Bildschirme
それを否定する論者にいわせると、
(この日、この緒戦では、謙信もまた信玄の所在を的確に知っていない。なぜならば、甲軍二万余は、海津を出るときに二分されて、その一方は山地伝いに、妻女山への奇襲攻撃に向っており、一部が広瀬を渉って、八幡原へ出て来たものである。だから信玄とその直属部隊が、山の手の要撃隊のほうにあるか、この野戦待機隊にあったかは、いかに謙信の烱眼でもまだ分明していないわけである。それなのに車掛りというような必殺捨身の陣形で、無碍に敵へ挑みかかる理由はない)
これも一理あるに似ているが、なお謙信の機鋒だけを見て、謙信の心理に思い足らない所がある。妻女山を立退く前にも、それから行軍渡河のあいだにも、彼の放っている偵察は刻々と踵を次いで何事かを告げている。その一報一報に、信玄がいずれの陣にあるかを確証して来ないまでも、謙信がそれを判断する示唆なり材料には十分な提供となっていたことは疑いもない。
のみならず、上杉家の古老の申し伝えという一書に依ると謙信は、この平野へ出てからも、その目標を的確に突きとめるため、特に、旗本の山吉玄蕃と須賀但馬のふたりにいいつけ、