Japanische Klassiker mit Furigana
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げきのすきなこどもたちへ
劇の好きな子供たちへ
岸田 国士
Lesen Sie 劇の好きな子供たちへ (げきのすきなこどもたちへ) von 岸田 国士 (きしだくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.550 Zeichen · 15 Bildschirme
4 俳優はいやしいものであってはならない
4 俳優はいやしいものであってはならない
即興とは、前もって考えたり、おぼえたり、練習したりしないで、いきなり出たとこ勝負で作りだすものをいうのである。
劇にも、前にいったような場合を別にして、あらかじめ脚本を土台にして稽古をしたのでなく、舞台に出るときに、はじめて役があたえられ、それぞれの人物は舞台の上で、たがいに勝手なことをしゃべり、そうしながら、だんだんに話の筋をとおしていくという特別なやり方がある。これを即興劇という。
子供の劇も、いい脚本があれば、それをちゃんと上演するのもよいが、すこし年かさの子供は、たまには、この即興劇をやってみるのも面白いと思う。これはこれとして面白いばかりでなく、あたり前の劇をやるための、たいへん役にたつ勉強である。
ただのとんちくらべのようになることもあるが、それだけでもむろん面白いだろうけれども、劇はあくまでも劇なのであるから、たがいにとんちをきそいながら、一方でたがいに役の関係をはっきりさせあい、場面としてのまとまりを、うまくつける努力をみんながしなければならない。
そこには、おかしいあぶなかしさがあり、思いがけない詩的な空想のひらめきがあり、ずばりと真実のまとにあたることがあり、とんちんかんのとぼけた味わいがあるのである。