Japanische Klassiker mit Furigana
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まんじ
卍
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 卍 (まんじ) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 133.618 Zeichen · 258 Bildschirme
夫は光子さんの家の方い、「もう御安心です」いうてやりましたのんで、お父さんわざわざ事務所にお礼に来なさるやら、お母さんも私のとこい来なさって、「どうぞどうぞ、あの通りの我が儘もんですさかい、ほんまの妹や思て面倒見てやっとくなはれ。家ではあの児がお宅さんいさい上ってたら安心してます。何処い行きたいいいましても、あんたさんと一緒でないと出せしません」いいなさるやら、えらい信用しられてしもて、お梅どんの代りにお咲どんいう女子衆つれて、毎日おおびらに遊びに来やはって、たまには泊ったりしなさっても、お母さん何ともいやはれしません。けどそないにして外部の関係万事都合よう行くようになりましたら、今度は内部の関係が、綿貫の時よりも一層お互に疑がい深うさされて行って、日一日と地獄の苦しみ重ねるようになったのんです。それにはいろいろ理由あるのんで、前は笠屋町いう便利なとこありましたのんに、今ではそんなとこあれしませんし、あっても一人だけ放っといて二人が外い出ることならんいいますし、そしたら結局家にいるよりしョうないのんですが、そないすると私か夫か孰方ぞが邪魔にしられるようになったり、そうでないまでも自分の方から気ィ利かさんならんようになったり、そこいさして光子さんが、いつでも出しなに「こいから香櫨園い行きます」