Japanische Klassiker mit Furigana
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まんじ
卍
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 卍 (まんじ) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 133.618 Zeichen · 258 Bildschirme
何や私も、あんまり長いことしゃべったせえかけったいに興奮して、辻褄の合わんこと話したような気イしますねんけど、……ただ新聞に洩れてることいいましたら、あの時第一に「死の」いい出しなさって最後の手筈きめなさったのんは光子さんでしてん。たしかお梅どんに手紙盗まれたこと分った日イに、「こないなもん家い置いといたら危険や」いうて、証拠になるような文殻全部私とこい持って来なさいましたのんで、「焼いてしまおか」いいましたら、「いや、いや、あてらいつ何どき不意に死なんならんか分れへんさかい、書き置きの代りにこの記録遺しとこ。どうぞ姉ちゃんのと一緒に大事に預かっといて頂戴」いいなさって、私らにも身イの周りのもん整理しとくようにいいつけたりして、そいから二、三日目エの、十月二十八日の午後一時頃「いよいよ家の様子おかしい、今日帰ったら出られんようになりそうな」いうて来なさって、逃げて掴まえられたりしたらあかんさかい、いっそいつもの部屋で死のいいなさいましてん。それで枕もとの壁にあの観音様の画像飾って、三人寄ってお線香上げて、「この観音様の手引やったら、あて死んだかて幸福や」