Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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げんばくししゅう

原爆詩集

峠 三吉

Lesen Sie 原爆詩集 (げんばくししゅう) von 峠 三吉 (とうげさんきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.927 Zeichen · 43 Bildschirme

Aozora Bunko

影

君たちの友達も

もうくろぐろと陽に焼けて

おとなに負けぬ腕っぷしをもった

負けるものか

まけるものかと

朝鮮のお友だちは

炎天の広島駅で

戦争にさせないための署名をあつめ

負けるものか

まけるものかと

日本の子供たちは

靴磨きの道具をすて

ほんとうのことを書いた新聞を売る

君たちよ

もういい だまっているのはいい

戦争をおこそうとするおとなたちと

世界中でたたかうために

そのつぶらな瞳を輝かせ

その澄みとおる声で

ワッ! と叫んでとび出してこい

そして その

誰の胸へも抱きつかれる腕をひろげ

たれの心へも正しい涙を呼び返す頬をおしつけ

ぼくたちはひろしまの

ひろしまの子だ と

みんなのからだへ

とびついて来い!

影

映画館、待合、青空市場

焼けては建ち、たっては壊れ皮癬のように拡がる

あんちゃんのヒロシマの

てらてら頭に油が溶ける

ノンストッキングの復興に

あちこちで見つけ添えられ

いち早く横文字の看板をかけられた

「原爆遺跡」のこれも一つ

ペンキ塗りの柵に囲まれた

銀行の石段の片隅

あかぐろい石の肌理にしみついた

ひそやかな紋様

あの朝

何万度かの閃光で

みかげ石の厚板にサッと焼きつけられた

誰かの腰