Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(三)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme

Aozora Bunko

くやしいね。あの三下奴め、ぬうとしたつらアしてやがって、一杯はめりゃがったんだ。べらぼうめ。さかさねこだか曲がりねこだかしらねえが、ねこ伝ふぜいになめられてたまるけえ。おんなじ身内だ、ここにいる子分どもを締め上げりゃ、頼み手がわかるにちげえねえから、ね! だんな! やっつけますぜ! だまされたと思やくやしいんだッ。荒療治でぎゅうとしめあげますぜ! やい! げじげじのかぶとむし! 前へ出ろッ」

腹だちまぎれに伝六がかみつこうとしたのを、

「ウフフ。よしな、よしな。荒療治は古手だよ。よしな、よしな――」

静かにうち笑って名人が押し止めると、いいようもよくおちつき払っていったことでした。

「袋があるんだ。知恵の実のざくざくはいった袋がな。荒療治荒責めはおいらの手じゃねえんだよ。七つの橙さえ手もとにありゃ、なんとかまた知恵袋の口が開かアね。ひとなでなでながら、ぴかぴかと眼をつけてやるから、気を直してついてきな」

「でも、くやしいね!」

「くやしかろうと思えばこそ、霊験あらたかなあごをなでてやるといってるんだ。もう用はねえ。十四人の人足たちゃなわじり切って、けえしてやんな。