Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
に通ずる裏木戸のくいの根もとに、無言の秘密となぞを残しながら捨てられてあった一個の小さな赤い袋です。それもただの袋ではない。小楊枝でも入れてあったのではないかと思われるような、なまめかしくも赤い紅絹の切れの袋でした。
拾いあげてかいでみると、におうのです! におうのです! ぷーんとなやましいはだのにおいが、否、紛れもないおしろいの移り香がするのです。――同時でした。
「まさしく女だッ。飛んだお忘れものよ。含み針を入れてあった袋だぜ。ね、おい、伝あにい。下手人は女と決まったぞ」
「そ、そう、そうですよ。そうなんですよ」
聞いて口をさしはさんだのは、伝六ならぬあの三下奴でした。
「おっしゃるとおり、たしかに女ですよ。やさしい声で、この木戸口のあたりから、もうし親分、あのもし親分さんえ、と、こんなに呼びましたんでね。ひょっくりとうちの親分がこの縁側まで出ていったと思ったら、ぱたりとのけぞる音がきこえたんですよ。だから、すぐに飛び出してみたんですが、声はあれども姿はなしというやつでね。もうそのときゃ、影も形もなかったんですよ」
「なんでえ、つがもねえ。それならそうと早くいやいいじゃねえかよ。