Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
「玄竜、玄竜! あるじはおらぬか! 娘の詮議にやって来たんだ。玄竜夫婦はどこだ!」
「…………」
「ほほう。声のねえのは、どこぞへご年始回りにでもいったとみえるな。るすならるすで、なおいいや。――お嬢さん! むっつりの右門はね、むだ責めむだ口はでえきれえ、意気ときっぷで名を売った江戸まえの男のつもりだ。うじゃうじゃしておりゃ、おたげえ癇の虫が高ぶるからね。すっぱりと何もかもおいいなせえよ」
柔らかく震えている菊代のふっくらとした肩先を押えるようにしながらそこへすわらせると、責め方がまたほどよく情にからんで、いいようがないのです。
「ぼうと首筋までがなにやら陰にこもって赤らんでおりますね、あかねさす色も恥ずかし恋心というやつだ。目のでき、眼のつけどころ、慈悲の用意も人とは違うおいらですよ。隠さずおいいなせえな」
「…………」
「え! お嬢さん! 今のさきやさしくにらんで、な、もし、源之丞さまと呼んだあの声になぞがあるはずだ。一をきいて十を判ずる、勘のいいのはむっつり右門の自慢ですよ。いいなといったら、いいなせえな!」
「…………」
「ほほう。江戸娘にも似合わず強情だね。