Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
翌日、城内御用べやに南北両町奉行を呼び招いて、沿道ご警衛の打ち合わせがある。これが済んだとなると、すさまじいご権式です。二十四日のお当日は、江戸城三十六見付総ご門に、月番大名火消し、ならびにお城詰めご定火消しの手の者がずらずらと詰めかけて、お成りからご還御までの間のお固めを承り、沿道にはまた、表警備、忍び警備、隠れ警備の三手に分かれた町奉行配下の、与力同心小者総動員による警備隊が水も漏らさぬ警衛網を張りめぐらして、しかも御成門から増上寺に至るまでのお道筋一帯は大名諸侯の屋敷といわずお小屋といわず、およそ家と名のつくものは一軒残らず煙止めとなるならわしでした。火気いっさいをお禁じになるのです。
「豪勢なもんさ。この寒いのに、火をたいちゃならねえというんだからね」
「そうよ。おまんまはどうするんだ、おまんまをな。火の気を使っていけなきゃ、お茶一つ口にすることもできねえじゃねえかよ。つがもねえ。こちとら下々の者は人間じゃねえと思ってらっしゃるんだからな。おたげえ来世はねこにでもなることよ」
なぞと、うそにも陰口をきこうものなら、下民の分際をもって、上ご政道をとやかく申せし段ふらち至極とあって、これがまず入牢二十日。