Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
これもいっしょにお見せ申したら、罪ないお父御の閉門も解かれましょうし、お殿さまおみずから残った悪人ばらをご成敗あそばすでしょうから、お家もこれでめでたしとなりましょうよ。ここに涼んでおりまするふたりのご藩士は、あとから近所のつじ番所の者たちに引かして、こっそりお屋敷へ送り届けさせましょうからな。そなたは一刻も急がねばなりませぬ。はよう、犬と人形をお持ち帰りになって、しかじかかくかくと申しあげ、クロの忠義をたてておやりなせえまし――伝あにい、早く手配しな。お嬢さまにはお駕籠を雇ってね。では、ごめんくだせえまし。八丁堀の右門はけっしてお家の秘密を口外するような男じゃござんせんからな。ご安心なさいませよ」
――すうと風にほつれた鬢を吹かして、秋虫をきききき帰っていった名人の姿のほどのよさ! ――。苦労をしたい。まったく江戸の女たちがこのゆかしく男らしい名人と恋に身を焼くほどもひと苦労したくなるのはあたりまえです。
そうして八丁堀へ帰りついたのは、朝朗らかな白々あけでした。と同時のように、それを待ちうけながら、にこにこして名人を迎えたのは、あのあば敬のだんなです。