Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
あたりますとも! あたりますとも! あたるなといったってあたりますよ! べらぼうめッ。忙しくなりゃがったね。――どこだ。どこだ、金だらいはどけへいったんだよ! てへへ。うれしがって金だらいまでががんがん鳴ってらあ。――ね! ほら! あたりますよ。じゃい、じゃいとね」
「やかましいな。節をつけてそらなくともいいよ」
「よかアねえんだ。威勢ついでにあたれとおっしゃったからね、景気をつけているんですよ。ね、ほら、じゃいといって、じゃいといって、じゃい、じゃいとね。できました、できました。へえ、お待ちどうさま」
「ばかにはええな。まだらにあたったんじゃあるめえね」
「少しくれえあったって、がまんおしなせえよ。こうなりゃはええほうがいいんだからね。お召し物は?」
「糸織りだ」
「出ました、出ました。それから?」
「博多の袋帯だ」
「ござんす、ござんす、それから?」
「おまんまだ」
「ござんす、ござんす。それから?」
「…………」
「え! ちょっと! かなわねえな。もう出かけたんですかい」
すうと立ち上がると、蝋色鞘を落として、差して、早い、早い。声もないが、足も早いのです。
行くほどに、急ぐほどに、町は春、春。