Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
、いずれもそろって下町好みの大振りそでに、なぞのしごきのお蘭結びを花のごとくにちらちらさせて、梅ばちくずしのあの手ぬぐいを伊達の春駒かぶりにそろえながら、足拍子手拍子もろとも、いまや天下は春と踊り狂っていたからです。しかも、この踊りがまた尋常でないのでした。夜ごとのお屋敷勤めにきょうばかりは世間晴れての無礼講とあってか、下町好みのその姿のごとくに、歌も踊りもずっといきに砕けて、三味線太鼓に合わせながら、エイサッサ、コラサノサッサと婉になまめかしく舞い狂っているのです。
「おつだね。そろいのあの腰の江戸紫がおつですよ。ね、ちょいと。え! だんな!」
「ひとり足りねえようだな」
「なんです、なんです。何がひとり足りねえんですかい」
「しごきも二十五本、手ぬぐいも二十五本、両方同じ数をそろえて加賀家へ納めたと紅徳のおやじがいったじゃねえかよ。だのに、二十四人しきゃいねえから、ひとり足りねえといってるんだ。ちっとそれが気になるが、まあいいや。ひと目に手踊りの見物できるような場所を選んで、早く店を開きなよ」
「話せるね。むっつりだんなになっているときゃしゃくにさわるだんなだが、こういうことになるとにっこりだんなになるんだから、うれしいんですよ。