Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(三)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme

Aozora Bunko

よくよく見ると、そのはんてんの端にくるんでまくらがしてあるのでした。そのまくらもまたありきたりのまくらではなく、捨てるときにぬぎ捨てて、まにあわせのまくら代わりにしておいたらしい同じ子どものぞうりなのです。それも七、八つくらいと、十一、二歳くらいの大小二足。

「ふふうむな。どうやら、そろそろと――」

「ありがてえ。つきましたかい。え? ちょっと! もう眼がつきましたかい」

「やかましいや。黙ってろ」

しかりながら、片手を伸ばして取り出そうとしたとたん――、ぱさりとそのぞうりの間から地に落ちたいぶかしいひと品が、強く名人の目を射ぬきました。何のまじないに使ったものか、青竹にはさんだ祈願用の小さな畳紙です。のみならず、その小さな玉串の表には、達者な筆で鬼子母神と書かれてあるのでした。

「はあてね。まるでこりゃなぞなぞの判じ物みてえじゃござんせんか。鬼子母神といや、昔から子どもの守り神と相場が決まってるんだが、それにしても、ぞうりの間に畳御幣をはさんでおくたア、ちっと風変わりじゃござんせんかい。まさかに、この赤ん坊が年ごろの娘になったら、ぞうり取りの嫁にしてくれろってえなぞじゃありますまいね」