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Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(三)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme

Aozora Bunko

唖なら耳が聞こえねえはずだが、こっちのいうことはちゃんと通じているんだ。通じているのにものをいわねえとは、いったいどうしたんですかね。え? ちょいと!」

「…………」

「やりきれねえな。気味わるくおちついていねえで、なんとかおっしゃいませよ。下手人はこの小娘にちげえねえんだ。さっき目色を変えて飛び込んできやがったご新造たちの口うらから察してみても、あのふたりの太った赤ん坊を盗み出して捨て子にしたのは、たしかにこの小娘にちげえねえんですよ。ね! ちょっと! 黙ってちゃわからねえんだ。黙ってたんじゃ何もわからねえんだから、なんとかおっしゃいませよ」

しかし、名人はなにごとか早くも看破せるもののごとく、黙々としてただ微笑しながら、小娘の行くほうへ行くほうへと、静かにそのあとを追いました。小娘もまた、あとをつけてきてくれたら、すべての秘密となぞが解けるといわぬばかりに、みどり子をひしと抱きながら、泣きなき歩きつづけました。――十軒店を左に折れて俗称願人坊主の小路といわれた伝右衛門横町、その横町の狭い路地をどんどん奥へはいっていくと、奇怪です。不思議な小娘は、しめなわをものものしげに張りめぐらしたそこの右側の扶桑教祈祷所と見える一軒へ、主従ふたりを誘うかのごとくにおどおどとはいりました。