Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
十八番を始めた伝六にはおかまいもなく、名人はずかずかとその人込みを押し分けて舞台近くに進んでいくと、指やいかにと目を光らせました。と同時に、鋭く射たものは、三左衛門の左手先に巻いてある白い布で、まさしくけがをしている証拠にちがいない。知るや、名人のさえまさった声が、うしろにまごまごとしているあいきょう者のところに飛んでいきました。
「十手だッ、十手だッ、十手の用意をしろッ、ほんとうに大汗かかしやがった。二三春べっぴんがあらましのことでも書き置きに残して死んだら、暑いさなかをこんな苦労せずにすんだんだ。江戸女はとかく渋すぎて手数がかかるよ。用意ができたらついてきな」
ひらり舞台におどり上がると、大喝一声!
「この狂言差し止めたッ。嵐三左衛門! 神妙にせいッ」
不意をうたれて、当の三左衛門はいうまでもないこと、土間いっぱいの見物たちがわッともみ声あげながら騒ぎたったのを、
「八丁堀の右門が不審のかどあって差し止めたのだッ。騒ぐなッ。騒ぐなッ」
制しつつ、つかつかと三左衛門の身辺に歩みよると、いとも胸のすく伝法なあの啖呵がずばりと見舞いました。
「江戸っ子は諸事あっさりしているんだ。