Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
でないにしても、なよやかにほっそりとした美しい文字のぐあいでは、少なくも若い女性であろうと想像されたのに、しかし名人の目のつけどころ、眼の働きどころは別とみえて、問題の手紙を裏に返したり表に返したり、と見つこう見つ、しきりと丹念に見しらべていましたが、何を理由に看破したものか、にやりと微笑すると、ことごとく伝六を驚かしていいました。
「せっかくお楽しみのようだが、このご用主はおばあさんだぜ」
「何を途方もねえことおっしゃるんですかい! だから、女ぎれえは自慢にならねえというんですよ。はばかりながら、色模様にかけちゃ、あっしのほうがちょっとばかりご無礼しているんだからね。あらあらかしこなぞと若々しい止め文句を使う年寄りのばんばあが、どこの世界にあるんですかい。論より証拠、行ってみりゃわかるんだ。いらっしゃい! いらっしゃい! すぐさまご入来願わしくとあるんだから、早いところおいでなさいましよ」
素足に雪駄、巻き羽織のしのび姿で、いななき勇む伝六を従えながら、それなるご用主の内藤家へ行きついてみると、しかるにこれがなんともふつごうなことに、名人の看破したとおりなのです。