Japanische Klassiker mit Furigana
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よしだしょういん
吉田松陰
徳富 蘇峰
Lesen Sie 吉田松陰 (よしだしょういん) von 徳富 蘇峰 (とくとみそほう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.622 Zeichen · 269 Bildschirme
世の中の六、七人も兄弟のある家を見くらべよ。これほどにも参らぬ家は多いもの、近くはそもじの家にても高須様にても、兄弟内には否様の悪い人も随分あるもの、然れば父母兄弟の代りに、拙者、芳、敏の三人が禍をかぼうたと御思い候えば、父母様の御心もすめる訳で御坐らぬか。かつ杉は随分多福の家なれば、拙者の身上よりはかえって杉が気遣いなものじゃないか。拙者身上は前に申した通りつめが牢死、牢死しても死なぬ仲間なれば後の世の福はずいぶんあるが、杉は今では御父子も御役にて何も不足のない中なれば、子供らがいつもこのようなものと思うて、昔山宅にて父様母様の昼夜御苦労なされた事を話して聞かせても真とは思わぬほどなれば、この先五十年七十年の事を得と手を組んで案じて見やれ。気遣いなものではないか〔忠孝の言、忠孝の人〕。去年も端午の客の多いのに人は目出度目出度と嬉貌すれど、拙者は先の先が気遣いでたまらんから、始終稽古場へかがんで、人の知らぬ所にては独り落涙したほどの事でありた〔家庭における松陰の本色〕。もしや万一小太郎でも父祖に似ぬような事が有ったら、杉の家も危い危い。父母様の御苦労を知っておるもの兄弟にてもそもじまでじゃ。