Japanische Klassiker mit Furigana
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よしだしょういん
吉田松陰
徳富 蘇峰
Lesen Sie 吉田松陰 (よしだしょういん) von 徳富 蘇峰 (とくとみそほう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 135.622 Zeichen · 269 Bildschirme
天保五年の正月においては、米百俵に附き百四十五両余の相庭となり、餓路に満つの状ありき。「黄金太だ重く天下軽し」、小民怨嗟の声は、貴人の綺筵に達せず。武門の繁昌も、今やその極度に達し、将軍家斉は、源頼朝すら、足利尊氏すら、もしくは乃祖徳川家康すら、その例なかりし太政大臣の極爵を、生れながら軍職と共に併せ帯び、豪奢度なく、而して下の上に倣う、さらに甚しきものあり。三百諸侯みな幕府の豪奢を模範とし、各藩留守居の如きは、一椀十両の料理を喫するに到るものあり。この時において倹約の触書を出し、強いて一般人民をして質素の生活をなさしめんと欲するも、それ豈に得べけんや。当時しばしば田畑に甘蔗を植るを制止するの令あり、また以て砂糖の需用の、大いに増加したるを知るべし。平和の味は、砂糖の味なり。砂糖の需用は、生活の度と正比例す。また以て封建社会が富のために併呑せられつつあるを察するに足らん。
この時において彼の智勇弁力の徒、焉くに在るかな。軽慓、狠険、篤信の小吏大塩平八が、天保八年の饑饉に乗じ、名を湯武の放伐に籍り、その一味を率い、火を放ちて大坂城を乗り取らんとしたるが如きは、実にその消息の一端を漏らしたるものなりといわざるべからず。