Japanische Klassiker mit Furigana
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よせ
圓太郎馬車 正岡容寄席小説集
正岡 容
Lesen Sie 圓太郎馬車 正岡容寄席小説集 (よせ) von 正岡 容 (まさおかいるる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 147.226 Zeichen · 295 Bildschirme
食べ物のほうも、折り合わなかった。
あの押し鮨って奴、お雛さまのお菓子みたいに綺麗なばかしでいただけなかった。
キチッと穴子だか鱧だかを小さく切って押して四角に御飯の上へ載せているやつを見ると、鰻よりも美味しいトロッとした江戸前の穴子の握りの色を目に浮かべてつくづく恋しがらないわけにはゆかなかった。
とろだってないんだし、こっちには。山葵の利いていない鮪なんていったい、人間の食べるものなのだろうか。
鰻といえば、こっちの鰻丼。
出雲屋とかでひどく安くて六銭だけれど、まむしというのだ。はじめは蛇の蝮かと肝を潰した。まむしじゃない、ほんとはまぶしで、東京とちがって御飯の中へ鰻の切れッぱしをまぶしてあるだからまぶしと言うんだそうだが、まむしにも青大将にも蟒にも、あの悪く砂糖の利きすぎた脂気のない鰻はどうだ。
※(歌記号、1-3-28)六銭まぶしは鰻が少ないテケレツのパー、とこっちの落語家さんは歌ってやがるが、どう多くったってあの甘味じゃ助からない。
第一、そんなことにしてからが味よりも量で、すぐ少ないの多いの唄にまで歌ってやがる贅六根性がかたじけない。