Japanische Klassiker mit Furigana
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ちきゅうはっきょうじけん
地球発狂事件
海野 十三
Lesen Sie 地球発狂事件 (ちきゅうはっきょうじけん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.306 Zeichen · 173 Bildschirme
がドレゴはいつになく水戸のいうことを聴かず、片端からあべこべの実例をもって水戸の甘い説を薙ぎ倒していった。
この論議は、ドレゴの家の玄関口まで続いた。水戸はこの友情に篤いドレゴがその夜飲み過ぎたことと、日頃に似合わず虚無的な影に怯えているらしいことを案じて彼の邸まで送って来たのである。そのときはもうドレゴは前後不覚で、彼の体重は完全に水戸の身体に移っていた。時刻は午前二時に近かったろう。夏も過ぎようとする頃で、白夜が次第に夕方と暁方との方へ追いやられ、真夜中の前後四時間ほどは有難い真黒な夜の幕に包まれ、人々に快い休息を与えていた。水戸は邸の中から爺やの出てくる間、その闇の中に友を抱えてひょろひょろしながら、黒く涼しい風を襟元にうけて、蘇ったような気持ちにひたっていた。
「ああ、これは水戸様……おや、若旦那さまを。これは恐れ入り奉りました」
ガロ爺やは、恐縮して水戸の腕から重いドレゴの身体を受取った。そのときドレゴは突然頭を獅子舞のようにふりたて、
「いや、何といっても僕はこの目で見て勘定して来たんだ。九百九十匹の悪魔が棲んでやがるんだ。……いやいや、もう一匹いたぞ。