Japanische Klassiker mit Furigana
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ちきゅうはっきょうじけん
地球発狂事件
海野 十三
Lesen Sie 地球発狂事件 (ちきゅうはっきょうじけん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.306 Zeichen · 173 Bildschirme
それは差出人が匿名で、ただ“汝の崇拝者より”とあるだけであったが、電文は左のとおりであった。
“愛スルドレゴヨ、コレガ第二ノ警告! ゼ号ノ秘密ハ当地ニ於テ今ヤ解カレル一歩前ニアリ折角ノ名誉ト富ヲ捨テル気カ、スグ帰レ、花ヲ持ツテ待ツ、汝ノ崇拝者ヨリ”
これを受け取ったドレゴは一夜を悩み続けた末、今朝になって、とうとう帰国する気になったのだ。彼は水戸を誘ったが水戸は応じなかった、こうしてオルタの町の仲好しは一時北と南に別れることとなった。水戸はドレゴに花を持って迎えるという彼の崇拝者に対し十分注意を払う様にと忠言することを忘れなかった。
下船のとき、ドレゴは滂沱たる涙と共に水戸を抱いて泣いた。彼は帰りたくもあったが、しかし水戸を只ひとりで非常な危険へ追いやることの辛さ故に泣いたのであった。
「水戸。危険な仕事は出来るだけ早く切り上げて、オルタの町へ帰って来てくれ。僕はそれを待っているぞ」
ドレゴは水戸の両頬にいくども熱い口づけを残して、遂に去った。そのとき彼の心に、美しい花束を抱いた若い女の幻がちらりと浮かんですぐ消えた。
午前八時、サンキス号は護衛艦隊に護られ再び南下を企てた。