Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ちきゅうはっきょうじけん
地球発狂事件
海野 十三
Lesen Sie 地球発狂事件 (ちきゅうはっきょうじけん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.306 Zeichen · 173 Bildschirme
ドレゴはあっと声をのんだ。
エミリーの手には、二つの花束があった。二つのうち、紅い花の数が少ないほうの花束を、ドレゴに手渡しながら始めて口をきいた。
「ドレゴ様、おひとりなんですか。水戸――水戸さんはどうしましたか……」
そういわれてドレゴは、釣りあげられた鯉のように「ああ……ああ……」と口を大きく開いて喘いだ。訳は分ったのだ。エミリーの待ちこがれていたのはドレゴにあらずして、実はもう一つの紅い花がたくさん挿してある花束を捧げる筈の人物の方にあったのだ。――「すると、僕の方はまだ別の美人に希望を持っていいのかな」と、ドレゴは往生際が悪かった。それに止めを刺すかのようにエミリーが早口に喋りだした。
「あたくし、がっかりしましたわ。ドレゴ様とあろう方が、気がおききになりませんのね。あたくしの手紙をごらんになり電報をお読みになれば、あなた様が必ず水戸さんを連れて帰っていらっしゃらなければならないことは、お分りの筈じゃありませんか。あたくし――」
「まあ待ってくれ、エミリー」
ドレゴは顔に汗をかいて、首をふりたてた。
「だってそれは無理だよ。あの手紙や電報では、そんな意味には取れやしない」