Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.112 Zeichen · 362 Bildschirme
盲法師は必死になって神尾の毒手から免れようとして、井戸桁にとりついているもののようです。盲法師とは言いながら死力を出して争うてみると、神尾も無雑作には投げ込むことができないと見えます。しかし、こうなってみると、神尾の悪癖はいよいよ嵩じてくるばかりで、いくら盲法師が事情を訴えても、悲鳴を揚げても、それでは許してやるという気づかいはない。それのみならず、彼が悲鳴を揚げてもがけばもがくほど、かえって神尾の残忍性を煽るようなものであります。幸内を虐殺したのも、安綱の刀が欲しいとはいうものの、一つはこの残忍性がしからしめたものであります。井戸桁に取付いている盲法師の弁信は、それとは知らず、声を嗄らして悲鳴を揚げました、
「人は死んでも思いというものが残ります、わたくしだけではございません、あなた様に祟りが出来ます、わたくしを井戸へハメると、あなた様が地獄に落ちますぞ」
もとより、斯様な警告に怖れる神尾ではありません。遮二無二、弁信を引捉えて井戸へ投げ込もうと焦ります。弁信は、そうはさせじと死力を出して相争うこと前の如くであるが、結局、盲法師は神尾の敵ではありません。