Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠6

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.112 Zeichen · 362 Bildschirme

Aozora Bunko

「そうでねえ、三度笠が定法だから、冠って行くがよかろう、江川の邸で笑われても詰まらねえからな」

「それじゃ、お借り申すことに致しましょうかな」

「それで、お前のその菅笠をおれに貸してくれ、合羽はおたがいにそれでよかろうじゃねえか」

山崎譲は身代りの印として、久造には自分の冠っていた三度笠を渡し、自分は久造の菅笠をかぶり、江川の印のついた小田原提灯を渡して、新宿の追分から一行と別れてしまいました。

山崎がこうして宰領をして来たのは、甲府の城下から、しかるべき要件があって来たものに相違ないが、内藤家の屋敷内に知る人があって急に思い出した用事から、それへ廻るというのは実は嘘で、山崎にはこの新宿に、ちょっとした馴染の女があったため、ここへ来て、ついそれに会って行きたくなったものらしい。

ところが、この夜に限って大きな間違いが出来てしまったのは、その身代りの宰領が、四谷の大木戸へかかった時分に、何者とも知れず闇の中から躍り出でたものがあって、やにわに馬上の宰領をきって落しました。よほど腕の冴えていたものと見えて、一刀にきって落された宰領は、二言ともなく息が絶えてしまったものです。