Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠6

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.112 Zeichen · 362 Bildschirme

Aozora Bunko

と刻んであるそうでございます。一旦、あの寺へ入りました以上は、父母兄弟でも、案内人に許されなければ、面会ができないものとなっているのでございますが、それが昔は『骨肉同胞たりと雖も、山門に入るを許さず』とあったのだそうでございます。つまり、昔のは、父母兄弟でありましょうとも、案内人が有りましょうとも無かりましょうとも、いったん寺へ入ったものには面会を許さないという、宗門の掟なのでございましたそうです。それを近頃になって白河楽翁さんというお大名が、それではあんまり酷い、というので、案内人無くして入ることを許さず、と改めさせたのだそうでございます。これはどちらがよろしいでしょうかね、宗門の方から申しますと、『骨肉同胞たりと雖も、山門に入るを許さず』という、卯の毛も入れない厳しいところに情けがあるんだそうでございます、また世間普通の人情から申しますと、楽翁公のなされたように融通をつけるのが道理だと申すものもございます。あなたはどちらがよいとお考えになりますか」

兵馬が見ると、月を背にして歩んで来る二個の人影があります。前のは背の低い網代笠をいただいた小坊主と覚しく、後ろのは天蓋をかぶって、着物は普通の俗体をしている男のようです。