Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.112 Zeichen · 362 Bildschirme
驚いて押えようとした者は、みんな斬られたようです。逃げ迷うて転んだ者も、浅かれ深かれ一太刀ずつは浴びせられているようです。これによって見ると、相応に手は利いているのかも知れません。手の利いていないまでも、気狂いになるほどの逆上に刃物を持たせたのだから、無人の境を行くが如くに群集の中を荒れ狂う勢いは、手がつけられないものらしい。
ただ九曜巴の提灯だけが一つ、相変らず宙に浮いて、右へ揺れたり左へ揺れたりしているところを見れば、弁信だけはまだ斬られてはいない様子です。生きている間は、持って生れたお喋りが止みそうにも思われません。
「そうれごらんなさい、何か大変が出来ましたでしょう、いくら罪ある者にしましたところで、それを責めることが、あんまりキツいと、きっと咎があります、許して上げれば、その徳が、いつかはこっちへ向ってかえりますけれども、あんまりキツいことをなさると、恨みがみんなこちらへかかるものでございます。何か大変が出来ましたようですね、何でございます、エ、本当の御亭主さんが気狂いになりましたんですって? そうでございましょう、そういうことにならなければよいにと思いました。