Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.112 Zeichen · 362 Bildschirme
しかもその独楽の外輪は鎌になっているのだから、当れば肉も骨も切れてしまいます。
見ている者が肝を冷して遠退いたのは無理もありません。縁日で歯磨を売る香具師が、その前芸をやるために、あまり見物を近くへ寄せまいとして地面へ筋を引いて廻るのを、ここでは鞘を払った真槍で、無雑作にブン廻しをはじめたのだから、その乱暴さ加減は格別です。
こうして見物を程よく追払っておいた米友は、一方の角から一方の角へ向けて、真一文字に走り出しました。
これには見物は驚かされたが、その走り方が尋常ではありません。さながら鳥が両翼をひろげて、低く飛んで行くような走り方です。眼前にかなり広い沼があって、その沼の上を一文字に飛んではいるが、岸に着くと、はたと翼を納めて休らわんとする気合の飛び方でありました。これはまさしく鎌宝蔵院でいう「飛乱」の型であります。
一方の見物が、あっ! と飛び退いた時には、宇治山田の米友はクルリと背を向けて、また前の方角へ真一文字に走り出しました。前には中空を飛ぶ鳥のような姿勢であったが、今度は形を下段に沈めて、槍を一尺ほどにつめて走るのが、さながら猛獣の進むが如き勢いであります。