Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 185.112 Zeichen · 362 Bildschirme
「時に先生、御案内でもございましょうが、あれが相模の大山の阿夫利山でございますよ、こっちのが丹沢で、相模川があそこを流れているんでございます、甲州では例のそれ猿橋のありまする桂川で、それがここいらへ来ては相模川になります、これからずっと下へさがると馬入川で、東海道は平塚のこっちの方へ流れ出すのがそれでございますな、秋になると鱗の細かい鮎が漁れて、ギョデンで食うと、ちょっと乙でございますよ」
待伏せていたのが案内ぶりに、こんなことを言いながら先に立って歩き出したのを見ると、なんの珍しくもない、がんりきの百蔵でありました。
「そうか。そうして荻野山中はどの辺に当るんだ」
「山中はここですよ、向うの林に柿の木が見えましょう、あれと尖った山の間あたりになりますな、あの山は鳶尾山というんで、あれに抱かれてこうなったところに荻野山中、大久保長門守一万三千石の城下があろうというもんです、たとえ一万石でも、あんな山の中に御城下があろうというのは、ちょっと素人が驚きます」
「なるほど」
「なーに、ほんの一足です、真直ぐに引張れば五里といったところでしょうけれども、いったん厚木へ出て戻るのが順ですから、延べにして八里と見積れば、たっぷりです」