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Japanische Klassiker mit Furigana

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てんしゅかくのおと

天主閣の音

国枝 史郎

Lesen Sie 天主閣の音 (てんしゅかくのおと) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 38.941 Zeichen · 79 Bildschirme

Aozora Bunko

「あっ!」と香具師はのけぞった。「ひええ。大岡越前守様が※(感嘆符疑問符、1-8-78)」彼の顔色は一変した。「で、殿様のご対策は?」

「逆手を使って越前奴を、今夜城中へ招くことにした」

宗春は不意に立ち上った「香具師来い! お半も参れ! 約束の天主閣を見せてやろう。……気が結ばれてムシャムシャする。天主へ上って気を晴らそう。高きに上って低きを見る。可い気持だ、さあさあ来い!」

荒々しく宗春は部屋を出た。

二人は後へ従った。

御殿から出ると後苑であった。西北に小天守が立っていた。小天守の中へ這入って行った。東に進むと廻廊があった。それを真北へ進んで行った。その行き止まりに天主閣があった。入口に固めの番士がいた。宗春を見ると平伏した。尻眼にかけて三人は進んだ。

這入った所が初重であった。南北桁行十七間、東西梁行十五間、床から天井まで一丈二尺、腰に三角の隠し狭間、無数の長持が置いてあった。網龕燈が灯っていた。仄々と四辺が煙って見えた。

三人は階段を上って行った。

やがて三人は二重へ這入った。桁梁は初重と同じであった。天井まで一丈三尺。

網龕燈が灯っていた。