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Japanische Klassiker mit Furigana

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じょちゅうくん

女中訓

羽仁 もと子

Lesen Sie 女中訓 (じょちゅうくん) von 羽仁 もと子 (はにもとこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.701 Zeichen · 52 Bildschirme

Aozora Bunko

大人なら仕事に一生懸命になっているので聞こえないのだろうとか、こちらの声が小さいのかもしれないとか思ってみるのだけれど、子供には一向そのような思いやりはありません。二度三度と呼んでも返事がなければ、すぐとじれてしまいます。そうして、かあさん、春さんは呼んでいてもお返事をしませんなどというようなことになります。こういうことがときどきあると、子供のほうでは遠慮なく、私は春さんが大きらいといい、春さんのほうでは、子供たちを、またあまりかわいいと思わないようになります。

ちょっと考えると、主人や主婦の呼んだときに、すこしでも返事のおくれるのは、いかにも失礼のように思われるが、幼さいものとなると、さほどでもないような気がするので、大人の呼ぶ声が自然に早く耳に入り、子供のよぶときは知らずしらず油断しているというふうになりやすいのだろうと思いますが、大人に呼ばれたときよりも、子供に呼ばれたときのほうが、もっともっと大事だと思って欲しいのです。なぜなら、前にもいったように、子供というものは、呼んだときにさっそく返事をしなければ、聞こえなかったろうかとは気がつかずに、じきに春さんがわるいというように思ってしまって、せっかく清らかな子供の心をにごらせ、いじけさせるもとになるからです。