Japanische Klassiker mit Furigana
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こうげいのみち
工芸の道
柳 宗悦
Lesen Sie 工芸の道 (こうげいのみち) von 柳 宗悦 (やなぎむねよし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 166.103 Zeichen · 336 Bildschirme
だが一度「下手物」の領域に来る時、私たちは誇るに足りる日本独自の作を世界の前に出すことができる。私は絵高麗の美を人々が賞めながら、なぜ瀬戸で焼かれたあの無銘の煮染皿や行灯皿(挿絵第一図と第四図とを見よ)を讃美しないかを不思議に感じる。あの九州に夥しい数で現れた藍絵の猪口や徳利を、どうして明の染附と共に讃えないであろうか(挿絵第五図)。あの民家で用いた信楽の茶壺(挿絵第二図)が、支那のいわゆる「黒壺」にどこが劣るだろうか。同じ支那から渡った貧しい茶入に美を説きながら、なぜ立杭の壺に盲目であるのか。実に「大名物」の兄弟や姉妹は「下手物」の世界に数限りなく在るのである。
もとより私は「下手物」にのみ工藝の美があると説くのではない。ただ最も美しい工藝を選んで来る時、その大部分が日常の用品であることを強く云いたいのである。そうしてこの事実にも増して工藝の意義を深めているものはない。私は近頃私の友達から次のような問いを受けた。高麗焼のような官窯の「上手物」の美をどう説明するかと。だが私に答えは明白であった。(一)それは極めて多量な生産品であった。あの唐津郡各地の窯跡は今も青磁の破片で鏤められているといってよい。