Japanische Klassiker mit Furigana
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ようねんじだい
幼年時代・晩夏
堀 辰雄
Lesen Sie 幼年時代・晩夏 (ようねんじだい) von 堀 辰雄 (ほりたつお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 85.965 Zeichen · 169 Bildschirme
「姉さんも、この頃はお花にばかり夢中でね。……それでも、五六人、どうやらお弟子が出来たのさ。」
「そうだそうですね。」
「でも、おかしいんだよ。……そのお師匠さんがさ、お弟子のことを一々私に話すんだがね。……どうもこの娘は器量はいいがすこしお転婆のようだとか。……性質はよさそうだけれど、すこし器量がよくなくってとか。……何のことはない、まるで弘ちゃんのお嫁さん捜しをしているようなもんだからね。」
「ふ、ふ、今からそんな心配をされてた日にゃ、弘ちゃんもやりきれないわね。」
「姉さんたら、本当にそんな心配ばかりしているんだよ。……面白いったらありぁしない。……あんなにおとなしい子だから、女にでも欺されて、清ちゃんみたいになりぁしないかってさ……」
「まさか。」
お照は笑いながら何ということなしにちらりと顔を赧らめた。
「でもね、弘ちゃんがあそこで、ああして勉強している後姿を見ているとね、なんだか清ちゃんのことが思い出されてならないんだよ。……面うつりがするんだろうね。……だけど、そんなことを姉さんに言おうものなら、気にしそうだから、あたしゃ黙っているのさ。」
「あら、あたしもさっきそんな気がしたわ。