Japanische Klassiker mit Furigana
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ようねんじだい
幼年時代・晩夏
堀 辰雄
Lesen Sie 幼年時代・晩夏 (ようねんじだい) von 堀 辰雄 (ほりたつお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 85.965 Zeichen · 169 Bildschirme
赤ままの花
、見守っていなければならなかった。
それから父は私の手をひいて、曳舟通りをぶらぶらしながら、その頃出来たばかりの業平橋駅の方へ連れていってくれた。それが私の忍耐の報酬だった。私はその新らしい駅が何んということもなしに好きだった。私はとりわけ、誰もいなくて、空っぽ過ぎるくらい空っぽで、その向うに白い雲のうかんでいるようなプラットフォオムが好きだった。そのうち空の汽車が徐かに後戻りして来ながらそれに横づけになって、何んにも見えなくなってしまう。やがて、プラットフォオムの上には人々の姿がちらつき出し、見る見るそれが人々で一ぱいになる。が、その汽車が何度も汽笛を鳴らしながら出ていってしまうと、あとは又以前のように空っぽになってしまう。そしてその向うにはまた白い雲のうかんでいるのが見える。そんなすべての変化が面白くってならなかった。――私がそうやって一人で改札口の柵にかじりついて、倦かずにそれらの光景に見入っている間、父は構内のベンチに腰を下ろしながら、売店で買った夕刊なんぞ読んでいた。
赤ままの花
私の若い頃の友人だった、一詩人が、彼自身もっと若くて、もっと元気のよかったとき、