Japanische Klassiker mit Furigana
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しきぶこうじ
式部小路
泉 鏡花
Lesen Sie 式部小路 (しきぶこうじ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.847 Zeichen · 149 Bildschirme
「まったくねえ、お前さん、溜池から湧いて出て、新開の埋立地で育ったんですから、私はそんなに大した事だとも思いませんでしたが、成程、考えて見ると、そのお持物は、こりゃちと変でしたね。
もうね結構なものとは思わないけれど、今朝お出かけの空模様じゃ、きっと降ろうとも思われませんし、そうかって、一雨来ないでもないようだったもんですから、傘もお荷物と思って、ついそれをね、お嬢さんもまた、澄してさしていらっしゃるんだもの。」歎息するもののごとし。
「ですから、何でさ、日傘をおさしなさりゃ可いというんじゃありませんか。」
「愛吉、笑うというのにね、」
「いえさ、ですから、誰が、」と直ぐ力む。
「でも何ですよ、この辺じゃ不思議がりますよ。
私もね、ありようは持っていましてね、佃島へおまいりをする時ぐらいしか使わないもんですからね、今でも、通用するだろうと思いましてね、」
「おばさんは通用ッていうの。」
「どうかしたんでございますか。」
「それをさ、おささせ申しましてね、暑い時でござんした。
ここへ引越して、しばらく経って、護国寺が直ぐだといいますから、音羽々々ッて音ばかりだったでしょう。