Japanische Klassiker mit Furigana
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しきぶこうじ
式部小路
泉 鏡花
Lesen Sie 式部小路 (しきぶこうじ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.847 Zeichen · 149 Bildschirme
私もね、何ですよ。成程こいつはもっともだ、と思ったから、しかもお宅が焼けた晩でさ、そら、もうしばらく参りませんッて、お暇乞に行ったでしょう。
私も思い込んだんでさ。いえ、何でも参りません。いえ、いえ、もう御無沙汰いたしますッて、そういったら、お嬢さん、……」
としばらくものを言うあたわず、隆いが、ぞんざいな鼻を啜って、
「たった一人の、佃のおふくろにまで、愛想を尽かされて、湯灌場にさえ屋根代を出さねえじゃならねえ奴を、どうお間違えなすったか、来なくッちや厭、寂しい、と勿体至極もねえ。
涙ぐんでおくんなすった。ああ難有えこッた、と思うと、なおなおお前さん、貴女のお身体が大事になって、御出世の邪魔になるんだから、と万倍もお前さん、敷居を跨ねえ気になったんでさ。
もう何ですぜ、お店から出て、あの門の柳の下でしょんぼりして、看板の賽ころがね、ぽかん、」
と嚔の出そうな容体、仰向いてまたすすり、
「と面へ打つかると、目が眩んで、真暗三宝韋駄天でさ。路地も壁も突抜けてそれッきり、どんぶり大川へでも落っこちたら、そこでぼんやり目を開けて一番地獄の浄玻璃で、汝が面を見てくれましょうと思ったくらいでした。