Japanische Klassiker mit Furigana
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こいのでんしちろう
恋の伝七郎
山本 周五郎
Lesen Sie 恋の伝七郎 (こいのでんしちろう) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 29.650 Zeichen · 60 Bildschirme
恋は男の正真正銘
のが人間の道だぜ」蟹はその甲に似せて穴を掘るという、恐しく悟ったようで、なんとも馬鹿げた遺言をしたものであった。
恋は男の正真正銘
「なあ伝さん」と、忠太は手酌で一杯ぐっと呷った、「おめえもおれも、詰りはこういう生れつきなんだ、それでいいとしようじゃあないか、他人の小股を掬おうとめっぱりっこであくせくするより、自分にできるだけのことを精いっぱいやって、誰の泣きもみせず正直に暮していれば、いつかいちどはおれ達の値打ちもわかる時が来るだろう、もしこの世でわからなくったって死にあ一列一体だ、百万長者も叩き大工も、閻魔の庁へゆけば裸一貫よ、その時こそは勝負がつくんだ、そう思って辛抱しようぜ、なあ伝さんそう思わねえか」「そうかなあ、おまえまでそんな風に考えてるのかなあ」伝七郎は渋いような顔をした、「おれは忠さんなんぞは腕利きの大工で、もうじき親方にでもなる羨ましい身分だと思っていたんだ、わからねえもんだな」こう云って片手で肩を叩こうとしたが、とたんに、「痛え」と叫んで亀の子のように首を縮めた。「どうしたんだい」「背中のここが……おお痛え」「けんびきでもつった