Japanische Klassiker mit Furigana
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たんていしょうせつのなぞ
探偵小説の「謎」
江戸川 乱歩
Lesen Sie 探偵小説の「謎」 (たんていしょうせつのなぞ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.820 Zeichen · 235 Bildschirme
いつも主人と家来のような圧迫を感じている。この長年の劣等感そのものが、唯一の殺人の動機となったのである。彼は巧妙なトリックによってアリバイを作り、少しも疑われることなく殺人をなしとげる。犯人と被害者とは人もうらやむ親友であり、一方が死んでも他方に物質上の利益があるわけではなく、友の死を発見して最も悲しんでいたその男が、実は真犯人であろうなどとは、誰一人想像するものもない。これも意外な動機そのものをトリックの一つとした作品である。
また、アメリカの著名な文学作家の書いた短篇探偵小説に、こういうのがある。ある実業家の秘書をしている青年が、主人が自分をあくまで雇人として機械のようにあしらい、人間として親しみを示してくれないところから、劣等感が鬱積して、そのことだけのために、ついに殺意を抱き、大胆不敵のアリバイ・トリックを案出して、殺人罪を犯すのである。物慾ではむろんない。普通の意味の復讐とも違う。この種の犯罪は劣等感と優越感をもってこなくては説明ができないのである。
イギリスのさして著名でない作家の短篇に「動機のない殺人」という風変わりな作品がある。動機がないのではない。