Japanische Klassiker mit Furigana
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たんていしょうせつのなぞ
探偵小説の「謎」
江戸川 乱歩
Lesen Sie 探偵小説の「謎」 (たんていしょうせつのなぞ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 119.820 Zeichen · 235 Bildschirme
年月をへて骨ばかりになった死体についても、実に詳細な研究がある。この大昔に、よくこれほどくわしい法医学書が出たものだと、驚くばかりである。
「棠陰比事」の方は、それほど堅苦しいものではなく、いわば裁判逸話集で、似通った二つの事件を一対にして、七十二対の話が三巻に収められている。「比事」というのは、そういうふうに二つの事件を対照させたところからでた名称である。いまの目で見れば、名判官の機智の物語を集めた掌編小説集という感じだが、書かれた当時は、娯楽読物としてよりは、裁判官の参考書という意味の方が強かった。著者もそのつもりだったし、裁判、検察の衝にあたる人々も、これを好個の参考書として愛読したものらしいのである。
この「棠陰比事」の版本が日本に輸入され、ひろく読まれだしたのは、いつごろのことか、私にはいまちょっと分らないが、伝来の当時は、おそらく日本でも、これを裁判の参考書として読んだものと推察される。慶安二年にでた仮名書きの和本にしても、当初はやはり参考書の意味で読まれた場合が多いのではないかと思われる。
「棠陰比事」の七十二対の事件は、いま読んでは大して面白くないものが大部分であるが、中にはオヤッと思うような面白いものがないではない。