Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 176.911 Zeichen · 353 Bildschirme
女童たちの逃げ惑うたさまも思いやられる。十五の姫もその中のひとりであった。それが年端もゆかぬおとめの身で、どう落ちのびて来られたのだろうか、ともかく姫は或る夜この小野の里まで乳母の家を求めて帰って来た。何を訊いても泣きじゃくってばかりいる。数日はこんこんと寝てばかり居、折々、うわ言のように、悲鳴に似た声をもらした。
戦後の山野には、かならず出没する野武士だの悪い里人などにつかまって、途中どんな目に遭われたことやらと、お沢は寝顔を見ては泣いた。そう思えば、ここへ帰って来たときの姫の玉のような真白の肌には、痣や打ち傷が紫いろに腫れあがっていた。召していた衣服もすべて剥ぎとられたか、おとめの羞恥をわずかにつつみ得る布一枚に細紐一ツのすがたでもあった。
が、勝気な姫は、その途中で出遭った生涯のおそろしい目を、決して人に語ることはなかった。お沢にもはなしたことはないのである。しかし、気をつけてみると、それからの姫には、どこやら変ったふしがみえる。性情に一変を来している。末おそろしい萌しさえある。お沢の良人、日置大炊は、猟師のような仕事をして、細い煙をたてていたが、