Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 180.256 Zeichen · 361 Bildschirme
お呼び立てするほどのことでもないが」
「何ですか」
「あなたに、ご処置をお願いするのが、よかろうと思うて」
と、光秀も外へ出て来た。そして、日吉のぽかんとしている側で日吉の処分を相談していた。
弥平治光春は、十兵衛から仔細を聞いて、
「ほ。この下人ですか」
と、日吉に一瞥をくれ、
「怪しいとお認めになるものなら、又市に申しつけて、一責め、弓の折れで撲らせてみたら、泥を吐きましょう。何の造作もない」
といった。
「いや」
と、十兵衛は、弥平治の眼と共に、もいちど日吉の姿を見直して、
「なかなか、そんなことで、有様に口を開く男とも見えませぬ。しかし、不愍なところもあるので」
「不愍をかけておっては、口を開かせることは出来ますまい。ならば拙者が、四、五日預かっておいて、物置小屋にでも押し籠めておきましょう。自然、飢じさに、実を吐くやも知れませぬ」
「お手数だが」
十兵衛が同意すると、
「縛り上げましょうか」
と、若党の又市は、すぐ日吉の側へ立ち寄って、その手を捻じかけた。
と、日吉は、
「あ、待って下さい」
あわてて、身をかわしながら、十兵衛と弥平治の顔を仰いで、
「今聞けば、撲っても、有様にものをいわぬ男――と仰っしゃいましたが、訊いて下されば、何でもいいます。