Japanische Klassiker mit Furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 180.256 Zeichen · 361 Bildschirme
同時に。
奥向の女性たちにも、稽古事や、掃除や、また、籠城攻戦の場合の習練などもさせて、起きるから寝るまで、暇のない生活規律を立てさせた。
もちろん自分自身も。
そして或る時、藤吉郎が見えた折、やや得意そうな顔して云った。
「猿、どうじゃ近頃は」
「はッ。御威令の効き目は見えて参りましたが、まだまだ」
「まだ足らんか」
「もう一層」
「どこがまだ不足か」
「御城内の風が、御城下一般の民家へも、浸みわたって行きますまでは」
「む。なるほど」
信長は近頃、かなり藤吉郎のことばに、信を抱いて、聴くようになっていた。
侍側の人々は、それをいつも、苦々しい顔して、白眼視していた。
なぜならば、彼のように、短い年月の間に、小者小屋から畳の上へ昇った例すら少ないのに、君前へ出て、献策めいたことを、直接にいうなど、もっての外な――と等しく眉をひそめるのだった。
しかし、年額千石以上の炭薪の消費高は、その冬の半ばからもう目立って節約されて来た。いや、藤吉郎自身は、各部屋をまわる度に、
「冬は寒いもの、炭薪など、吝々せず、十分にお費いなさい。いちいち部屋頭の御判なども要らぬ。自由に、炭倉へ参って、要るだけお持ちなされ」