Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lesen Sie 新書太閤記 (しんしょたいこうき) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 180.256 Zeichen · 361 Bildschirme
もちろん日吉も、追いまわしに使われて、その中でぐるぐる働いていた。
ひろい厨の灯も、広間や主人たちの部屋の灯も、やがてみな消されて、茶わん屋の家を囲む土塀の門にも、頑丈なかんぬきが横に懸けられた。
武士の屋敷はいうまでもない、町人の住居でも、少し財産家と見られるほどな家なら、必ず土塀をめぐらすとか、濠で周りをかこむとか、そして門の内にも、二重三重に、盗賊に備える要害をしていた。
そういう夜の不安は、応仁の乱あたりから後は、都会でも地方でも、もう当り前のことになって、誰も怪しもうとはしない。
日が暮れたら寝る。
それが習性になっていた。
寝るのが、ただ楽しみのような雇人たちは、各※(二の字点、1-2-22)の寝小屋へもぐりこむと牛のように正体もなかった。――下男部屋の片隅に、木の枕をかって、薄い藁ぶとんをひきかぶっている日吉のほかは。
「……オヤ?」
日吉は、眠られぬままに、ふと首をもたげた。
彼も、今夜の客呼びのお下のほうで、主人の捨次郎の大明国のはなしを熱心に聞いていたが、さなくても空想の多い彼のことなので、大きな感動をうけた後はいつも、軽い熱病のようになかなか眠りの中に落着けないのであった。