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Japanische Klassiker mit Furigana

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うんめい

日本の文学 3 五重塔・運命

幸田 露伴

Lesen Sie 日本の文学 3 五重塔・運命 (うんめい) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 100.648 Zeichen · 198 Bildschirme

Aozora Bunko

親にはめぐりあわせ、宮内省よりは貞順善行の緑綬紅綬紫綬、あり丈の褒章頂かせ、小説家には其あわれおもしろく書かせ、祐信長春等を呼び生して美しさ充分に写させ、そして日本一大々尽の嫁にして、あの雑綴の木綿着を綾羅錦繍に易え、油気少きそゝけ髪に極上々正真伽羅栴檀の油付させ、握飯ほどな珊瑚珠に鉄火箸ほどな黄金脚すげてさゝしてやりたいものを神通なき身の是非もなし、家財売て退けて懐中にはまだ三百両余あれど是は我身を立る基、道中にも片足満足な草鞋は捨ぬくらい倹約して居るに、絹絞の半掛一トつたりとも空に恵む事難し、さりながらあまりの慕わしさ、忘られぬ殊勝さ、かゝる善女に結縁の良き方便もがな、噫思い付たりと小行李とく/\小刀取出し小さき砥石に鋒尖鋭く礪ぎ上げ、頓て櫛の棟に何やら一日掛りに彫り付、紙に包んでお辰来らばどの様な顔するかと待ちかけしは、恋は知らずの粋様め、おかしき所業あてが外れて其晩吹雪尚やまず、女の何としてあるかるべきや。されば流れざるに水の溜る如く、逢わざるに思は積りて愈なつかしく、我は薄暗き部屋の中、煤びたれども天井の下、赤くはなりてもまだ破れぬ