Japanische Klassiker mit Furigana
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うんめい
日本の文学 3 五重塔・運命
幸田 露伴
Lesen Sie 日本の文学 3 五重塔・運命 (うんめい) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 100.648 Zeichen · 198 Bildschirme
下 思いやるより増長の愛
時、物の響は冴ゆる冬の夜、台所に荒れ鼠の騒ぎ、憎し、寝られぬ。
下 思いやるより増長の愛
裏付股引に足を包みて頭巾深々とかつぎ、然も下には帽子かぶり、二重とんびの扣釼惣掛になし其上首筋胴の周囲、手拭にて動がぬ様縛り、鹿の皮の袴に脚半油断なく、足袋二枚はきて藁沓の爪先に唐辛子三四本足を焼ぬ為押し入れ、毛皮の手甲して若もの時の助けに足橇まで脊中に用意、充分してさえ此大吹雪、容易の事にあらず、吼立る天津風、山山鳴動して峰の雪、梢の雪、谷の雪、一斉に舞立つ折は一寸先見え難く、瞬間に路を埋め、脛を埋め、鼻の孔まで粉雪吹込んで水に溺れしよりまだ/\苦し、ましてや准備おろかなる都の御客様なんぞ命惜くば御逗留なされと朴訥は仁に近き親切。なるほど話し聞てさえ恐ろしければ珠運別段急ぐ旅にもあらず。されば今日丈の厄介になりましょうと尻を炬燵に居て、退屈を輪に吹く煙草のけぶり、ぼんやりとして其辺見回せば端なく眼につく柘植のさし櫛。さては花漬売が心づかず落し行しかと手に取るとたん、早や其人床しく、昨夕の亭主が物語今更のように、思い出されて、叔父の憎きにつけ世のうらめしきに付け、何となく唯お辰可愛く、おれが仏なら、七蔵頓死さして行衛しれぬ