Japanische Klassiker mit Furigana
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うんめい
日本の文学 3 五重塔・運命
幸田 露伴
Lesen Sie 日本の文学 3 五重塔・運命 (うんめい) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N1. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N1 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 100.648 Zeichen · 198 Bildschirme
かつや人の常情、敗れたる者は天の命を称して歎じ、成れる者は己の力を説きて誇る。二者共に陋とすべし。事敗れて之を吾が徳の足らざるに帰し、功成って之を数の定まる有るに委ねなば、其人偽らずして真、其器小ならずして偉なりというべし。先哲曰く、知る者は言わず、言う者は知らずと。数を言う者は数を知らずして、数を言わざる者或は能く数を知らん。
古より今に至るまで、成敗の跡、禍福の運、人をして思を潜めしめ歎を発せしむるに足るもの固より多し。されども人の奇を好むや、猶以て足れりとせず。是に於て才子は才を馳せ、妄人は妄を恣にして、空中に楼閣を築き、夢裏に悲喜を画き、意設筆綴して、烏有の談を為る。或は微しく本づくところあり、或は全く拠るところ無し。小説といい、稗史といい、戯曲といい、寓言というもの即ち是なり。作者の心おもえらく、奇を極め妙を極むと。豈図らんや造物の脚色は、綺語の奇より奇にして、狂言の妙より妙に、才子の才も敵する能わざるの巧緻あり、妄人の妄も及ぶ可からざるの警抜あらんとは。吾が言をば信ぜざる者は、試に看よ建文永楽の事を。
我が古小説家の雄を曲亭主人馬琴と為す。