Japanische Klassiker mit Furigana
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はんぎゃく
日本プロレタリア文学集・23 婦人作家集(三)
矢田 津世子
Lesen Sie 日本プロレタリア文学集・23 婦人作家集(三) (はんぎゃく) von 矢田 津世子 (やだつせこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.512 Zeichen · 34 Bildschirme
坊主なんて手品師にきまってらア」
「しッ……聞えるよ。お前はまア何ということを。忘れたのかい、神様はお前のお父さんだよ。お前はよもやあの御恩を忘れたのじゃないだろうにね。さ、祈りなさい。救いを求めなさい。詫びて、元のようにみ力におすがり申すんだよ……」
「手品を見ている連中は騙されている内は熱心なんだ。だが、一旦手品の種を掴んだものにア、馬鹿馬鹿しくて奴等のやる事が見ちゃいられねえ。奴等が後へ廻してる手に何を握ってるか調べて見るがいいや。カラクリが判っ切り分らア。全くよ。俺ア、遂此間迄信者様だった。騙されたのも知らねえで悦んで奴等の手品に見とれていたからなア。だがなおっ母ア、俺ア奴の尻尾を取っ掴えてしまったぜ、組合さ這入る迄は俺も狐の仲間さ。だけんど、俺ア脳味噌が変ったぜ、世の中の事が表からよりも裏から見れるんだ。判っ切り解らア。そうだ。おっ母ア、お前も眼を開けて、一つ神様の尻尾を掴んでみな。裏から覗いてみな。俺アおっ母アの眼を開けねえじゃおかないからな。……大体手品師と一緒に暮らしてるのが間違ってるよ」
一語一語を叩くように述べる欽二を、お松は只呆然と胸に十字を切った儘聞いていた。