Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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はんぎゃく

日本プロレタリア文学集・23 婦人作家集(三)

矢田 津世子

Lesen Sie 日本プロレタリア文学集・23 婦人作家集(三) (はんぎゃく) von 矢田 津世子 (やだつせこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.512 Zeichen · 34 Bildschirme

Aozora Bunko

「そうですわね、貴方の奥様が流行衣装に懸命になると同じような……」

「ハハハハ、ともかく私はあんたの身を案ずればこそ苦言も述べるので……」

「御親切様にいろいろと有りがとう存じます。いずれ暇をつくって拝聴に参りますからその節また……。私は、これから庶務で今自分の給料を頂かねばなりませんし、それに積立金もカードで計算しなければなりませんから、これで失礼します。」

槇子は軽く頭を下げて足を廻転させた。

「おい! 前川さん、あんたは何て性急なんだ。私はまだ話を終っていないよ……」

「あら、まだお話がありますの、私についての御注意でしたらもう十二分に……」

「いや、私はもう何も云わんよ。お掛けなさい。もう十分ばかりいいでしょう。これ迄も折角私はあんたへ特別の目をかけてきとる。今更あんたのようなしっかりした人を他へやる気も起らんよ。どうだね、御希望なら、私がもう一度極力奔走してみてもいいが。それとも他にあんたの望みでもあるなら、その方へ世話してあげよう、新聞社なんかあんたの適任じゃないかな。」

張り子の虎みたいに首を伸ばして、部長はその眼の光りに露骨な色を加えた。

「御好意だけは……」