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Japanische Klassiker mit Furigana

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しゅんちゅう 

春昼・春昼後刻

泉 鏡花

Lesen Sie 春昼・春昼後刻 (しゅんちゅう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.079 Zeichen · 102 Bildschirme

Aozora Bunko

妙なもので、かえって遠国の衆の、参詣が多うございます。近くは上総下総、遠い処は九州西国あたりから、聞伝えて巡礼なさるのがあります処、この方たちが、当地へござって、この近辺で聞かれますると、つい知らぬものが多くて、大きに迷うなぞと言う、お話しを聞くでございますよ。」

「そうしたもんです。」

「ははは、如何にも、」

と言ってちょっと言葉が途切れる。

出家の言は、聊か寄附金の勧化のように聞えたので、少し気になったが、煙草の灰を落そうとして目に留まった火入の、いぶりくすぶった色あい、マッチの燃さしの突込み加減。巣鴨辺に弥勒の出世を待っている、真宗大学の寄宿舎に似て、余り世帯気がありそうもない処は、大に胸襟を開いてしかるべく、勝手に見て取った。

そこでまた清々しく一吸して、山の端の煙を吐くこと、遠見の鉄拐の如く、

「夏はさぞ涼いでしょう。」

「とんと暑さ知らずでござる。御堂は申すまでもありません、下の仮庵室なども至極その涼いので、ほんの草葺でありますが、些と御帰りがけにお立寄り、御休息なさいまし。木葉を燻べて渋茶でも献じましょう。

荒れたものでありますが、いや、茶釜から尻尾でも出ましょうなら、また一興でござる。