Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅんちゅう
春昼・春昼後刻
泉 鏡花
Lesen Sie 春昼・春昼後刻 (しゅんちゅう) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.079 Zeichen · 102 Bildschirme
」
「何故ですか、」
と問うては見たが、予め、その意味を解するに難うはないのであった。
出家も、扁くはあるが、ふっくりした頬に笑を含んで、
「何故と申すでもありませんがな……先ず当節のお若い方が……というのでござる。はははは、近い話がな。最もそう申すほど、私が、まだ年配ではありませんけれども、」
「分りましたとも。青年の、しかも書生が、とおっしゃるのでしょう。
否、そういう御遠慮をなさるから、それだから不可ません。それだから、」
とどうしたものか、じりじりと膝を向け直して、
「段々お宗旨が寂れます。こちらは何お宗旨だか知りませんが。
対手は老朽ちたものだけで、年紀の少い、今の学校生活でもしたものには、とても済度はむずかしい、今さら、観音でもあるまいと言うようなお考えだから不可んのです。
近頃は爺婆の方が横着で、嫁をいじめる口叱言を、お念仏で句読を切ったり、膚脱で鰻の串を横銜えで題目を唱えたり、……昔からもそういうのもなかったんじゃないが、まだまだ胡散ながら、地獄極楽が、いくらか念頭にあるうちは始末がよかったのです。今じゃ、生悟りに皆が悟りを開いた顔で、悪くすると地獄の絵を見て、こりゃ出来が可い、などと言い兼ねません。