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Japanische Klassiker mit Furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(三)

岡本 綺堂

Lesen Sie 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 201.612 Zeichen · 405 Bildschirme

Aozora Bunko

紋作と冠蔵との葬式が一度に落ち合うので、こっちの葬式を先ずあしたの朝にして、更に冠蔵の葬式をその日の夕方に出すとのことであった。

ほかにも近所の人たちが四、五人来ていた。娘のお浜は眼を泣き腫らしながら茶や菓子の世話などをしていた。半七はお浜を二階から呼びおろして小声で訊いた。

「おい。あの二階の隅のほうに坐っている薄あばたの兎欠脣の男は衣裳屋の職人だろう。名はなんとかいったね」

「定さん、定吉というんです」と、お浜は答えた。

紋作と定吉とが楽屋で喧嘩したことを知っている半七は、また訊いた。

「あの定という奴は、年甲斐もなしにお前になにか戯かったことでもありゃあしねえか」

蒼ざめた顔を少し紅くしてお浜はだまっていた。

「え、そうだろう。おまえに小遣いでもくれたことがあるだろう」

「ええ。白粉でも買えと云って、一朱くれたことが二度あります」

「紋作のところへ女でもたずねて来るようなことはねえか」

男はいろいろの人が来るので、一々かぞえ尽くされないが、女でここの家へたずねて来たものは一人もないとお浜は云った。

それでも半七に釣り出されて、かれは根岸の叔母さんのことを話した。